まちスペースは、国土交通省が推進する「PLATEAU by MLIT」(以下「PLATEAU」)を活用したクラウドベースの環境シミュレーションサービスです。
体験できること
■サービス概要
「まちスペース」は、2022年8月に「都市のデジタルツイン」分野で協業を開始した株式会社ユーカリアが、オープンソースとして開発提供を続ける「Re:Earth」※1を基盤としています。
- Webブラウザ上で、解析種別、解析範囲設定だけで簡易環境シミュレーションが可能です。
- 都度解析を行うため、結果提供まではしばらく時間が必要です。(解析終了時にメールでお知らせ)
- 環境シミュレーションの結果をブラウザ上で可視化可能です。
- 環境シミュレーションの結果等を第3者と共有可能です。
- お客様の用意した計画建物(IFC※2データ)を配置し、現実の街並みに与える変化などを把握することが可能です。
■解析種別
- 日影(平面)シミュレーション
- 日影(壁面)シミュレーション(2025年1月以降提供予定)
- 騒音シミュレーション(2025年1月以降提供予定)
- ビル風シミュレーション(2025年1月以降提供予定)
- 計画建物を含めた計算(2025年1月以降提供予定)
- 太陽光発電量の推計(開発中)
- 景観シミュレーション(開発中)
- 5G電波伝播シミュレーション(開発中)
- 内水氾濫シミュレーション(計画中)
- 人流シミュレーション(計画中)
- 交通シミュレーション(計画中)
■価格など
2024年11月現在、プレリリースとしてしばらく無償で公開します。
無償公開を続けながら、サービス提供に関連する各種見直しを行った後、無償部分と有償サービス(コンサルタントによる詳細検討)にメニューを切り分けてサービス展開を行う予定です。
サービス開発の背景と狙い
応用技術は、会社創立から40年にわたり環境シミュレーションなどのまちづくり業務に従事してくる中で、シミュレーションのための都市モデルの準備に時間とコストを要することや、結果の表示に特別なアプリケーションが必要で、リアルタイム性に欠けることを現場の課題として認識してきました。
一方で、国土交通省によるPLATEAUのビューアおよびデータの公開が始まり、だれもが使える都市のデジタルツイン基盤が整ってきました。
応用技術がこのPLATEAUデータを自ら活用する中で、自社ソリューションでの活用としてだけではなく、多くの方々がPLATEAUのデジタルツイン環境を利用できるソリューションとしてサービス化したのが「まちスペース」です。
応用技術は、「まちスペース」でPLATEAUデータを利用した簡易環境シミュレーションの場を無償提供※3することで、様々な方に環境への意識を高めてもらう一方、詳細な解析が必要な場合はこれまで同様に請負にて成果を提供するサービスを開始します。
また、「BIM」※4の応用技術として培ってきたノウハウを取り込む試みとして、IFC出力された設計データをPLATEAUのデータと共に解析対象※5とすることを実現し、計画建物を含む未来環境のシミュレーションに対応できます。
※1:Re:Earthは、PLATEAUビューアのエンジンとしても利用されています
※2:IFC (Industry Foundation Classes)の略で、建築3次元モデルデータの中間ファイルフォーマットです。「まちスペース」ではAutodesk Revitから書き出されたIFCのみで検証しています。RevitからのIFC書き出し設定マニュアルを用意していますので、書き出し時の参考にしてください
※3:利用にはユーザ登録が必要です。また将来の無償対応に関しては未定です。
※4:BIM(Building Information Modeling)の略で、建築系のデジタルプラットフォームの総称
※5:サービス開始時はIFCの取り込みのみに対応、解析対象は次期リニューアル時を予定